興味のままに解説する研究者

「健康に関するデータ・投資・副業などを生活に役立つ知恵」、「旅行記・体験記・道の駅めぐり記などの楽しい情報」を発信します

睡眠の質を上げるための具体的な方法 (考え方、睡眠前にやること、睡眠中の環境、寝具選びについて)

健康やメンタルヘルス、幸福度にも影響を与え、私たちの人生のおよそ3分の1を費やす「睡眠」について、睡眠の質を向上させるにはどんなことをすればいいのか、統計的にわかっていることを紹介していきます。

結論

メンタル、考え方

・原因自分派

・ストレスが少ない

・「眠れないのではないか」と不安がらない

 

睡眠前

・ストレッチ

・就寝2時間前に入浴(深部体温を上げる)

・明るさを少し暗く、赤色の明かりに

・寝る前は精神を落ち着かせておく

・日中に運動をする

・カフェイン、アルコールを摂らない

 

睡眠中

・温度低→徐々に高く

・CO2濃度低く

・音小さく

・明るさ暗く

 

寝具

・布団は体重の10%程度の重さ

・耐圧分散マットレス

 

詳細説明

メンタル、考え方

・原因自分派

これはあらゆる物事の責任の所在を、他人ではなく自分にするということです。入眠時、頭の中でネガティブな考えが繰り返し頭の中に浮かんでしまい、眠れないという経験をしたことある方も多いかと思いますが、これをネガティブ思考の反すうと言い、原因自分派の人のほうが、ネガティブ思考の反すうが少なかったという結果が出ております。

責任が自分にあると考えれば、「じゃあ次はこうしよう」と割り切りやすいのだろうと考えられており、逆に責任が他人にあると考えていると、「あいつのせいで」とか、「あいつはあそこが嫌だ」とか、考えが無限にループし、割り切ることが出来ず反すうしてしまうと考えます。

 

・ストレスが少ない

大学生を対象にした実験で、生活上のストレス体験が睡眠の質を悪化させることがわかっています。

 

・「眠れないのではないか」と不安がらない

自分が不眠気味であると「眠れないんじゃないか」と不安になってしまいがちですが、そういった不眠へのこだわりは、ストレスよりも強い睡眠の質悪化を引き起こすことがわかっています。

 

睡眠前

・ストレッチ

疲労で硬くなった筋肉を緩めると同時に、神経や精神の緊張を緩和させるためにはストレッチを行うのがよいとされています。ストレッチによって、筋のポンプ作用により血行を促進させる、筋肉の緊張を和らげリラックスさせる、筋 - 知覚神経 - 中枢神経の緊張を和らげ、ストレスを取り除く等、あらゆるリラックス効果があります。

 

・就寝2時間前に入浴

入眠には深部体温(脳温)が深く関わっていることが知られています。人間は睡眠時に深部体温を下げるので、2時間ほど前に入浴で深部体温を上げておくと、寝る頃にちょうどよく下がって、眠りにつきやすくなります。40~42度のお湯に15~20分入ると、深部体温は約1度ほど上がります。

入浴でなく運動で深部体温をあげようとすると、ウォーキングなら50分が必要になり、運動では覚醒作用も相まって入眠が難しくなるという背反事象もあるので、入浴が手軽で現実的な方法です。

 

・明るさを少し暗く、赤めの色に

寝室の最適な照度と色温度設定を検討した研究では, 3000K(赤みのある色) の低色温度・30lx(20Wの電球と同じ明るさ) の低照度の条件において,覚醒度が最もスムーズに低下した(リラックスできた)ことがわかりました。

 

・寝る前は精神を落ち着かせておく

睡眠時には交感神経から副交感神経に切り替わりますが、寝る前に興奮状態になると、その切替が困難になります。寝る前に笑うような映像をみたり、心が昂るような状況にならないようにすることが大切です。

 

・日中に運動する

最大酸素摂取の60%強度の運動を1時間行った場合、その後の睡眠において、主観的な睡眠の質には低下傾向が見られました。しかし、脳波計測による睡眠の質を計測すると、深睡眠が、より安定していることが確認されました。

つまり、よく眠れていない気がするけど、実際は深く安定した睡眠がとれているということです。

 

・カフェイン、アルコールを摂らない

カフェインは覚醒作用がありますので、夕方以降カフェインを接種すると、当然ながら眠りにくくなります。カフェインの接種は日中にすることがオススメです。

アルコールは眠りにつきやすくなると考えがちですが、睡眠の質が低下することがわかっており、摂取しない方が睡眠には良いでしょう。特にアルコールは、睡眠中の呼吸障害との関連が指摘されています

 

睡眠中

・温度低→徐々に高く

深部体温の項でも話をしましたが、寝るときには深部体温を下げるため、熱を放出する必要があり、室温を若干低めに、その後は徐々に高くする設定が睡眠の質をあげるようです。

例えば夏に、室温一定でエアコンをつけていると、寝る時はちょうどよくても、起きるときに寒いという経験がある人も多いかと思います。

とはいえ、普通のエアコンだとそのような高度な設定は難しいですね。

 

・CO2濃度低

CO2 濃度の高い寝室で寝た場合、睡眠効率が低くなり、起床時に疲労を感じることが分かっています。空調をつけて密閉しがちな昨今ですが、換気も出来るのが理想ですね。

 

・音を小さく

これは至極当然ですが、寝ている際に騒音がある場合睡眠の質は下がります。

対象者33714人に調査を行った結果,夜間の騒音と主観的睡眠障害に有意な関連が見られています。

 

・明るさは暗く

室内の明度が高いまま寝落ちすると、眠りが浅かった、という経験がある方はいると思いますが、睡眠の深さへの就寝中の環境照度の影響を調べた報告では,平均睡眠深度が 照度0.3lx (晴れた日の満月の夜くらいの明るさ)で最高となり、30lx 以上では顕著に浅化する傾向が示されています。

 

寝具

・掛ふとんの重量は体重の約10%

掛ふとんを選ぶ時、軽さを重視しがちですが、実は重いほうが睡眠の質が上がることがわかっています。健康的だが不眠症(入眠困難/中途覚醒/熟眠障害)を抱える20~66歳の男女33人に、およそ13kgブランケットを使用した結果、63% が使用後の不安の軽減を報告し、78% が心を落ち着かせる方法として加重ブランケットを好んだという結果が出ました。また、加重ブランケットによって、睡眠時間が伸び、寝返りが減ったこともわかりました。

 

別の研究で、体重の8~12%程度の重さの布団を体に掛けると、リラックスできる圧迫感が与えられると言われているようです。

 

・体圧分散マットレス

仰向けに寝る姿勢では、腰の部分に圧力が偏りがちになりますが、その圧力を分散することで睡眠の質が上がることがわかっています。また、最も深い眠り“徐波睡眠”の時間が長く継続したという結果もあるようです。

私も昔薄い布団で腰を壊したことがあるので、これは超重要であることは、身に沁みて理解しています…。関係ないけど布団の西川ってこんな専門的に研究してるんですね。

 

最後に

子供が産まれてから、ちょっと睡眠の質が下がった私。日々のパフォーマンス維持のためにも、睡眠の質向上をしなければと思い調べました。以降追加情報があれば追記します。とりあえず加重ブランケット買いました(笑)

 

注意点

今回紹介した内容は複数の文献から参照しています。論文ごとに「睡眠の質」の定義が若干異なることがありますので、気になった方は文献を読んでみてください。

 

参考文献

・北堂真子,良質な睡眠のための環境づくり -就寝前のリラクゼーションと光の活用-

・西迫成一郎,心理的要因が睡眠状況に及ぼす影響

・岩城 朱美,睡眠時の室内環境が皮膚と睡眠に与える影響

・Institute of Neuroscience and Physiology,Positive Effects of a Weighted Blanket on Insomnia 

・西川株式会社,調査報告書,https://www.meti.go.jp/meti_lib/report/H30FY/000299.pdf

・加納友香,大学生の生活上のストレス,神経症傾向,不眠へのこだわりが睡眠の質に及ぼす影響およびそれらの精神的な健康への影響度

・筑波大学,https://wpi-iiis.tsukuba.ac.jp/japanese/news/1722/

・奈良県立医科大学,環境要因と睡眠に関する先行疫学研究の整理

・愛媛大学大学院医学系研究科公衆衛生・健康医学分野 ,飲酒と睡眠との関連に関する文献レビュー

「#健康」人気ブログランキング

「#解説」人気ブログランキング

「#幸福度」人気ブログランキング

全般ランキング
全般ランキング

スポンサードリンク