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大学院へ行く理由 得られるスキル

 

著者のプロフィール

地方国立大学の化学科卒

同大学の大学院を修了

メーカーの研究開発職へ勤務(転職1回)

今に至る

 

はじめに

みなさんは大学院に行って意味があるのか?と考えたことはないでしょうか。意味があるなら行くべきだけど、意味は理解できないから行かなくていいだろうと考えている方は多いと思います。

今回私の実体験から大学院に行く理由や、得られたことを話していきます。

学生さんや、学生の子を持つ親御さんの参考になれば幸いです。

※あくまで私の体験からになります。大学によって仕組みや考え方は様々なのであしからず。

 

結論

大学院に行くことで以下のことが得られる

①専門職へ就職できる可能性が高まる

②プレゼン力が鍛えられる

③データを読み解く力がつく

では詳細を説明していきます。

 

①専門職へ就職できる可能性が高まる

大学院に行く人の半数ほどはこの理由なんじゃないでしょうか。私も行く理由の大半をこの理由が占めていました。実際に所属した研究室と企業が共同研究をしている場合などは、その企業に入れる可能性が高くなります。周囲で何人かそのような就職をした人を見ました。

企業側から見ると、既に研究開発業務の一部を担ってもらっていて、その業務が対応可能なことがわかっているわけですから、全く別の人を採用して「失敗した」というふうにはなりませんよね。

また、そういうケースで無くても後述する②〜④の能力を大学院では鍛えられていますから、開発や研究などの専門職として採用するには大学院生の方が入社後すぐに活躍してくれる可能性が高いです。

もちろん大卒の方も専門職にはいますが、私の周りの研究開職の職種で、体感ではありますが、大卒:大学院卒=3:7 くらいのイメージです。大卒よりも大学院卒の方が絶対数は少ないけれど、研究開発職に就くのは大学院卒のほうが多いようです。

 

②プレゼン力が鍛えられる

大学院に進学すると研究期間が就活までに2年ほどありますから、その期間で研究発表の機会が何回かあります。その際に、研究内容をどう相手に伝えたらよいのか、資料構成や喋り方、話す順番などを試行錯誤する経験が積めます。また、自分の研究結果を、「より良く見せるスキル」については、その後のどんな仕事にも活きてくる能力ですね。

大卒ですと研究室に配属されるのが3年の後期としても、配属されたらすぐに就活が始まってしまい、なかなか研究発表の機会を得ることができません。

プレゼン力はどうしても「経験しないと上手くならない」という性質がありますからこれを経験できるのは良い面だと思います。

就活の面接にもプレゼンで経験を積んだ「喋り方」などのスキルが活きてきます。

 

③データを読み解く力がつく

専門職で働いたり、日々の生活で特に役に立つのがこの力になります。研究のプロセスにおいて、実験した結果を正確に読み解くことが超重要で、それは教授に教えてもらいながらこなしていきます。実験の結果を元に、仮説を立て、その後次の実験の計画を立てます。データを正確に読み解けないと、間違った仮説を立ててしまって、研究が迷走してしまうこともよくあります。

企業の研究開発職においても研究と同様なプロセスを踏んで、自社商品の性能アップを目指していきますので、データを正確に読み解いて次の検証につなげ、最終的なゴールに向かっていく力は重要になってきます。

また、情報の取捨選択についても、テレビやネット上の情報で「どんな情報が信頼できるのか」もわかるように成ってきます。その情報が、「発信者の感想」なのか、結果に基づいた考察なのか、結果によって検証された事実なのか、これを見極めることを研究ではよくやります。具体的には、見つけた情報を参考文献に載せても大丈夫なのかを検討したり、類似の実験をしている文献を検索したりすることが多いですね。

 

 

以上のように、大学院に行き、大卒よりも長く大学での研究に携わると専門職に就くうえで必須なスキルが身につき、結果的に専門職に就職できる可能性が高まります。

もちろん就職だけのために大学院に行くわけではありません。研究も貴重な経験ですし、様々なスキルを得られる貴重な場です。

今回の記事はこれでおしまいです、大学院に行くことに悩んでいる人や、学生の子を持つ親御さんに参考になれば幸いです。

 

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